メルツとポールの色彩辞典には、いささか奇妙な実証癖があって、グラスグリーンがどんな色かを説明するために、草地の観察条件まで詳しくあげています。
まず、緯度が三六度より低くない気候帯の草地であること。
草の明暗、葉の裏表などの変化が平均して混じり合うような距離から眺めること。
季節は夏の日ざかりで、草をそよがせる風もなく、日光は強すぎず、厚い雲もないという気象条件であること。
その草地は影をつくる樹木から離れていて、背景は草地より低く、周囲に囲いも高い木もないこと。
・・・などです。
こんな条件の下で見られた色が本当のグラスグリーンだといいます。