最近では英名の「モスグリーン」もよく使われる色名だが、苔の風情を愛しその色調を評価することにかけては、日本人の方が西洋人よりも余程すすんでいたようです。
西洋の絵画や装飾には、苔を主要なモチーフとしたものはまず見当らないが、日本画では古巖、古木に付着した苔を、画面の主要な題材として表現してきた伝統があります。
造園においても、西洋の庭園では苔の美を生かすという習慣は見られないが、日本では苔寺として有名な西芳寺にかぎらず、苔は庭園の価値を高める重要な要素とされてきた。
最近では英名の「モスグリーン」もよく使われる色名だが、苔の風情を愛しその色調を評価することにかけては、日本人の方が西洋人よりも余程すすんでいたようです。
西洋の絵画や装飾には、苔を主要なモチーフとしたものはまず見当らないが、日本画では古巖、古木に付着した苔を、画面の主要な題材として表現してきた伝統があります。
造園においても、西洋の庭園では苔の美を生かすという習慣は見られないが、日本では苔寺として有名な西芳寺にかぎらず、苔は庭園の価値を高める重要な要素とされてきた。
日本画で使われる黄緑色は、一般に「雌黄」と「藍蝋」を混ぜた絵の具が使われ、それがいかにも日本的な草木の風情を表現するのに適していたし、金箔、金泥や、素木の色などとも自然な調和をつくりだしていた。
自然の若葉のように、鮮明な黄緑色の染料や顔料が作られるようになってから、かつては代表的な萌黄色、若草色であったこれらの色も、黄緑の中間色として分類せざるを・兄なくなってしまったのです。
萌黄色、若草色などを、鮮明な強い黄緑色に限定して、渋味のある落ちついた黄緑と区別するとすれば、この渋い黄緑を表わす固有色名には「苔色」が適当でしょう。